第10回
アメリカニューイングランドの灯台巡り
2006/10/9(月)〜15(日)


「灯台の見えるニューイングランドの景色を旅して」
相模原在住 湯田

10/9(月)
 集合時間より一時間前に成田空港へ到着し新装した第一ターミナルを物珍しく見物していると山口氏に呼び止められる。参加者の皆さんは既に集っておられる。ボストンで合流するフォトグラファーの三野氏を入れて13名のパーティだ。
 機内でブロイラーのごとく何回かの食事や飲み物をとり、シカゴのトランジットを経てボストン到着。バジェットレンタカーで3台の車に分乗していよいよ「あの」ケープコッドをめざす。ハイウエーの中途でピザと飲み物で初めての会食、気分も落ち着き一路ホテルへ。コテージ風の部屋に入るとテーブルの上に置かれたデコイがお疲れさんと言ってくれたような気がした。


10/10(火)
 6時起床、快晴の空にまだ月が浮かんでいる。昨夜は暗くて気づかなかったが広い敷地に幾棟にも分かれた平屋のホテルが木立に見え隠れして宿泊者の心を癒してくれる。
 朝食はオムレツにカリカリのベーコンと添えたものにパンケーキ、サラダ、早速トマトジュースを飲んだ後にたっぷりのメープルシロップをつけたパンケーキを口に運ぶ。
 水木氏によるとこの地方のメープルシロップは透明で品質の良いものだそうだ。食事をしている皆さんの顔が今日から始まる灯台ツアーに紅潮しているように見える。

 スタッフの一人諸星さん指示で3台の車に分乗。毎日乗車表に従ってローテーションがある。走り出した車窓から湖のように静かな入り江が目に飛び込んでくる。色付いた木々の下でハロウィーン用の巨大なかぼちゃが道端で売られている。いやが上にもニューイングランド地方の旅に期待感が湧いてくる。そうこうしている内に大西洋に向かって立つノーセット灯台が見え車内がざわめく。
 山口氏が事前にアレンジしておいた、ニューイングランド、ライトハウスラバースのMs.シリンペーグルが待っていてくれた。彼女はこの後ケープコッドの灯台達を案内してくれることになっている。灯台は赤と白で色どられている。
 内部にも案内され水木氏の通訳でいろいろと説明を受ける。次はハイランドライト、内壁はレンガ一個一個を丹念に積み重ねられた様が美しい。そして周辺には多くの訪問客を見かけ、灯台を愛する層が厚いことが良くわかる。快晴の中、灯台のある風景を見る至福のひと時である。


ハイランドライトの前で記念撮影

 地元ワイナリーを見学後ライトハウスという店で昼食、名物ロブスターをほおばる。
 チャタム灯台では沿岸警備隊のOBが制服姿で我々を待っていてくれた。大勢の見物客の中で我々のみが中に招き入れられ、うるさそうなおばちゃんが「なんで東洋人だけが入れてもらえるの?!」と叫んでいた。少々罪の意識を感じながら、改めてシリンさんの事前アレンジに感謝。ここでシリンさんとはお別れ、コネチカットの家に帰って行った。夕食はチャタムの町で新鮮な魚料理に舌づつみを打つ。

 ホテルにもどり岡本氏の部屋で二次会、今日購入のすこぶるまずいワインでケープコッドの夜は更けて行った。

10/11(水)
 今日でケープコッドに別れを告げる寂しさを感じる。葦の生えた波うち際に立つと昔から何度も見ている写真集と同様な景色が足元から青白い月が浮かぶ天空まで広がっている。昨日同様、気に入った食事のあとホテル前で全員がカメラに収まる。
 ハイニアスの町でジョン・ケネディミュージアムを見学、主として写真パネルの掲示だが入場者の混雑ぶりにその人気がうかがえる。
 そして車は陸地に残し、いよいよフェリーで一時間、ついにナンタケット島に降り立つ!瀟洒な外観のホテルは発熱電球のやわらかい明かりの下に木を中心にした家具や暖炉にほっとする。
 「夕食はホワイトエレファントのダイニングルームです。服装はジーンズやトレーナーは避けてください」との山口氏の注意に皆さんそれぞれお洒落をして出かける。13人分の席がすでにセッティングされておりスタッフはもとより、すべてに質の高さを感じる。なかなか美味しいワインと料理が皆さんの舌を滑らかにし、とっておきの話題百出し、夜の更けるのも忘れるほどであった。

10/12(木)
 昨夜の雨は上がっているようだが雨具の用意をして出発する。
 ブラントポイント灯台
は上弦の月のようなナンタケット島の丁度中央部の入江にある。芦のような植物が群生する砂浜に小じんまりと建っている実に可愛らしい灯台だ。写真撮影、浜辺での貝殻拾いなどをしたあと、一旦ホテルに戻り午後は自由行動。
 捕鯨博物館を井上氏と見学後、サイクリングに行く事に。道路に示された標識とサイクリングマップの標識が合えば希望する目的地に到着するようになっている。北のクリフビーチは難なく行けたが、南のサーフサイドビーチまではゆるやかな上り坂が延々と続き、ペダルが咳ぶくような音になる。久しぶりに有酸素運動をした。

 玉宮氏と井上氏のハプニングを一つ。二人で歩いており少々疲れたのでコーヒーでも飲もうということになり探していると、あったあった、Coffee Houseと看板に書いてあると思い中へ、そして「Two please」と叫ぶ。しかしなんか様子が変だし店の人も 「What?!」。よくよく見るとそこは棺おけ屋(Coffin House)だったのでした!!

 サンカティヘッド灯台へは、夕方3台のタクシーに分乗、近づくにつれ一条の光が点滅、今までで一番背の高い灯台と思われた。雄雄しくも大西洋の外洋に向いて堂々と立っている。近くのボランティアの方が我々の時間に合わせて到着、いろいろと説明を受ける。波による侵食で1年後にはこの50tの灯台が10m程セットバックするとの事。

 この町ではトップクラスの店といわれるレストランで夕食。さすがにワインは素晴らしかったが、料理は一寸難解。それは自分が田舎者である証であるのかもしれない。

 山口氏が昼食時のハプニングを紹介。数人のグループで高級そうなレストランに入り、小野氏がチーズバーガーをオーダーする。店のスタッフが数種類のチーズの中からチョイスできるがどれにするかと問う、白いチーズ?オレンジ色のチーズ?草色のチーズ?彼は悩みに悩み、ノーチーズプリーズ!即ちチーズ無しのチーズバーガーでお願いしまーす!!これには店の人達も食事中のお客さん達も大笑いしたそうな。



キャッスルヒル灯台前で
10/13(金)
 
今朝は大変な事故から始まる。
 電話のベルに起こされ、受話器の向こうで水木氏が集合時間に15分もオーバーしているがどうしましたか?と一喝!昨夜目覚し時計のセットを忘れたのだ。大急ぎですべての物をトランクに詰め込み、朝食中の皆さんに合流、フェリーの乗船にはなんとか間に合ったのでほっとする。
 
 船から去り行くナンタケット島を何枚も何枚もカメラに収める。 ケープコッドのルート6Aをひた走る。両側の紅葉ばかりか一面に広がる樹木がすべて色付き、それは見事である。
 途中、ライトハウスグッズの店やら骨董品の店などに立ち寄りながら、昼食は公園近くのファーストフードの店で各自サンドイッチ等を購入、思い思いの場所で食事を楽しむ。食後はサンドイッチという街を散歩するが、どこの家でもきれいに飾り立てたハロウィンのデコレーションが魅力的である。

 車は一路ニューポートに向け走り続けるが何度か道に迷い、結局計画していたマンションといわれる豪邸の見学が時間的に不可能、車窓からの外観のみの見学となった。

 そして、今日唯一のキャッスルヒル灯台に到着。この灯台はアメリカの中でも人気の高い灯台だそうで林の中の細い小道をしばらく歩くとこつ然と現れた。真っ赤な夕日を受けてきっと海を見つめて立っている。刻々と太陽の光が変わって行き、最後は水平線に没して行く、まるでテレビで見たモアイ像のようにそれは立っている。今日は紅葉、美しい町、夕日と灯台など見ごたえのある風景の連続に体力の消耗を感じつつ、ニューポートに入る。

10/14(土)  
 6時起床、港に行くとアメリカズカップに深く関わりを持つ町だけに大小さまざまな船舶が係留されている。出発後15分も走ると船着場に到着、待機しているボートに全員乗船。

 前方にだんだん大きく見えてくる島が目的地、ローズアイランドだ。良く確認すると灯台は家屋の屋根からニョッキリと生えている、いわゆる灯台と灯台守の家が一体となった灯台だ。
 部屋には建設当時の家具やレプリカをそのまま配して、なんとも素敵に訪問客を癒してくれる。この灯台は宿泊も可能、宿泊客は国旗掲揚とか水汲みとかいろいろと仕事が与えられるそうだ。

 次はポイントジュディス灯台だ。なんとも力強く、青空の中で天までそびえ立っている。まわりは金網で覆われており沿岸警備隊の管轄下にあるが、山口氏の「せっかく遠くから来たんだから入っちゃいましょう」の一言で全員躊躇なく入り込んでしまう。
 それにしても空と海と灯台が一体となり美しい! 

 この後は、旅の最後となるビバーテイル灯台だ。こちらは隣接する施設を含め都会人的である。これで楽しかったツアーが終了するのだと思うとこの灯台に特段の思い入れが湧いてくる。  

 早めにニューポートで最も豪華なリゾートホテル、ニューポートハーバーホテルに戻り自由行動、各自みやげ物のショッピングやらヨットハーバーの散歩などを楽しむ。

 今晩は港に近いレストランでの夕食。個人ではとても入れないような豪華な室内で肩身が狭くなるような思いである。だんだん雰囲気に慣れてくるとワインの味、料理の味も最高に美味しい。ニューポートの夜は土曜日のせいもあり、人々の笑顔がいっぱいだ。皆で心ゆくまでの幸せを味わった。

ローズアイランドライトの前で


10/15(日)  
 5時にセットした目覚まし時計を待つまでもなく4時半に起床。6時に朝食無しで出発するが夕べの食事で空腹感がない。早朝のせいか順調な走り、バジェットで車を返し送迎バスで空港チェックインカウンターへ。
 山口氏はビジネスで残るため別れの握手、皆さんは日本でまた会えるのに離れ難そうな表情である。 皆さんのやさしい心持ちに触れた8日間が大切なおみやげとなる。お礼の申し上げようもない。スタッフの方々ご苦労様、特に運転をしてくださった山口氏、水木氏、三野氏、本当にお疲れ様でした。  
 これで失礼します。いま一度ドジなこの老人にかけてくださった優しさにいつまでも皆さんの顔を忘れません。

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